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『グランツーリスモSPORT』の全貌が中国のゲームファンに向けて明らかに 山内一典氏がアツく語る【ChinaJoy 2016】
2016-07-31 11:56:56
Posted by toukenranbu
Category: 国内市況
●モータースポーツの100年後を考えたうえでの『グランツーリスモSPORT』
2016年7月28日~7月31日、中国・上海新国際博覧中心にて、アジア屈指の規模を誇るゲームイベントChinaJoy 2016が開催。
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▲中国のゲームファンに熱烈歓待を受ける山内氏。
会期3日目にあたる7月30日に、ソニー・インタラクティブエンタテインメントブースにて、『グランツーリスモSPORT』のステージイベントが行われた。当日は、ポリフォニー・デジタルの山内一典プロデューサーが登壇。当然のこと、中国でも『グランツーリスモ』人気は極めて高く、大歓声の中姿を見せた山内氏は、来場者に向けて最新作『グランツーリスモSPORT』の概要を紹介した。
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まず初めに紹介したのは、レースゲームのキモとなる“Cars & Tracks”(車とコース)。山内氏は、本作にはおよそ140車種が収録されており、“SPORT”と銘打たれているだけに、性能の異なる4カテゴリに分けられていると説明。さらに、現実に存在するリアルな車種と、“Vision Gran Turismo”のように現実には存在しないバーチャルなクルマの“共存”しているのが、本作の魅力であるとした。ビジュアルも、プレイステーション4に向けていちから作っており、プレイステーション VR対応のために、内装などもしっかりと作りこんであるという。コースは、15のロケーションと27のレイアウトを収録。トラックコースから、首都高、ダートコースなどバラエティに富んでおり、「ダートを走るのはことに爽快」(山内氏)との言葉も聞かれた。
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そして、とにかく豊富な『グランツーリスモSPORT』の各種ゲームモードを解説。紹介された要素は、“アーケードモード”、“キャンペーンモード”、“ブランドセントラル”、“スポーツモード”、“ソーシャル・フィーチャー”、“ライブラリーエディター”、“スケープス”の7つ。“アーケードモード”は『グランツーリスモSPORT』を気軽に楽しめるモードであり、“キャンペーンモード”は、従来までの“キャリアモード”にあたり、115のイベントが存在すると教えてくれた。運転のイロハを学べる“ビギナースクール”や与えたれた課題をこなす“ミッションチャレンジ“など、種類豊富な“キャンペーンモード”にあって、ユニークだったのが“レースエチケット”。これは、レースにおけるマナーを学べるモードで、クルマの未来を考える、いかにも『グランツーリスモ』らしい仕様と言える。
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新モードとなる“ブランドセントラル”は、山内氏が「中学生のときに、ディーラーにいってカタログを手にしたときのワクワク感を再現したかった」との思いから生まれたもので、各クルマメーカー制作による特別映像が収録。“ミュージアム”では、「ベンツビクトリアが発売された1893年はムンクの“叫び”が世に問われた年だ」といった具合に、クルマと歴史のつながりがわかるようになっているという。
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そして、本作のメインとも言えるのが“スポーツモード”。同モードには、サッカーのワールドカップのように、国の代表としてレースに出場する“ネーションズ・カップ”と、プレイヤーが好きな自動車メーカーを決めて、メーカー代表としてレースに参戦する“マニュファクチャラー・ファン・カップ”が存在し、“7 to 77”(7歳から77歳まで)、つまり子どもから大人まで楽しめるというのがポリシーだ。さらに、この“スポーツモード”は、FIA(国際自動車連盟)との協力関係にあるというスケールの大きさが魅力で、選出された世界チャンピオンは、年に1度FIA主催により開催されるセレモニーにおいて、F1世界チャンピオンと同列で表彰されるというから、参加者はモチベーションが上がるというものだ。さらに見逃せないのが、ランキングは“ドライバーズポイント”と“スポーツマンシップポイント”の2種類が勘案されるということだ。つまり速いだけではダメで、レースのマナーも重要視されるのだ。「マナーの悪いプレイヤーは、悪い者どうしでマッチングされる」とのことなので、マナー違反の対戦相手を気にすることもなさそう。『グランツーリスモSport』では、同作をプレイすることで、本物のモータースポーツライセンスが取得できる“FIA グランツーリスモ デジタルライセンス”の発行も予定しているという。この制度は、ゲームのローンチ時は、アメリカ地域で2ヵ国、ヨーロッパ地域で11ヵ国、アジア地域で9ヵ国が参加しており、「中国も加わっています」と山内氏が口にすると、会場からは大きな歓声が沸き上がった。今後参加国はどんどん増えていくとのことだ。「モータースポーツの100年後を見据えて」(山内氏)と、『グランツーリスモSport』の見据えるビジョンは壮大だ。
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タイムラインによって、フレンドの行動や状況がひと目で確認できる“ソーシャル・フィーチャー”、クルマを自由にカラーリングできる“ライブラリーエディター”に次いで、最後に紹介されたのが“スケープス”。『グランツーリスモSport』のテーマは“旅”でもあるそうだが、本作には1000を超える世界中の名所の写真が収録されており、この“スケープス”では、その写真に好きなクルマを載せることができ、フォーカスや光源など、ふつうのカメラ機能はおおむねフォローしているという。
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▲“ソーシャル・フィーチャー”では、友だちのプレイ履歴がタイムラインに表示(左)。そういった動向はコンパニオンアプリでも閲覧可能だ(右)。
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というわけで、てんこ盛りのゲーム紹介に、来場者も大満足といったところだが、ステージイベントの後半では、腕に覚えのある『グランツーリスモ』プレイヤーによるエキシビションマッチが開催。都合2レース実施されたのだが、抜きつ抜かれつの接戦に、開場は大いに湧いた。まさにこれぞ、レースゲームの醍醐味であり、“スポーツ”の楽しさなんだなと実感。『グランツーリスモSport』では、こんな楽しみが毎週のように味わえるのだ。
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▲実力者どうしによる、テール・トゥ・ノーズのバトルがくり広げられた。