50
2008-08-29 22:16:59
Posted by sakai
Category: その他
ロンボルグが「インフレ調整済みGDPは豊かさの指標として適当か?」と題された一節でGDP概念について議論しているのは、121ページから123ページのところ。整理してみよう。
まず、GDPが富の指標として使う場合によく指摘される基本的問題を、ロンボルグは三つほどあげている。第一に「GDPは正式な市場の外で生じる生産を含まない」ということ。家事労働とか、そういうやつ。第二に、「地下経済を考慮に入れていない」こと。もちろん、犯罪組織の活動とかなら、どちらかといえば人々の厚生を低めている可能性の高いから考慮しなくてもいいようにも思うのだけど、ここではむしろ、所得申告されていない副業などが重要。そっちは考慮する必要があるので。で、第三に、僕らの生活を豊かにするわけではないマッチポンプ的なコストも含むということ。たとえば、環境問題や社会的要因に起因する事故や病気への対策、増大する通勤コストなど。
http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20080829/p1