タックスシールド - 借金経営の是非
以下の考え方は、DCF法(Discounted Cash Flow)の基礎です。
ここで言うタックスシールド(節税効果)とは、ある会社が借金して、その金利を支払うかわりに法人税が控除されることを言います。
タックスシールドによって法人税が控除されるということは、投資家の受け取るキャッシュフローの増大を意味するので、企業価値は向上します。
以下は具体例
A社 | B社 | |
営業 | 利益100 | 100 |
有 | 利子 負債0 | 100 |
支払 | 金利 (10%)0 | 10 |
税引 | 前 利益100 | 90 |
法人税 | (40%)40 | 36 |
税引 | 利益60 | 54 |
投資家 | の受取 るキャッシュフロー60 | 64 |
この表でみればわかる通り、借金をしているB社の方が投資家(株主と主に銀行)の受け取るキャッシュフローが多い(企業価値が高い)のです。
これが、有利子負債によるタックスシールドです。
以前にも書いたとおり、その企業の割引率(WACC)は株主コストと有利子負債コストの加重平均です。
有利子負債コストは一般的に株主コストより小さいので、WACCは低減し、さらに企業価値は増大します。
それならば、どんどん借金すればいいじゃないかとなります、しかし借金をすればするほどその利率は上がりますし、デフォルトのリスクも高まります、すれば株主の期待収益率もそのリスク分高くなります。
結局は最適な株主資本、有利子負債の比率をとることが重要です。
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