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昨日の続きを書くことにしよう。社会保険庁を解体して、日本年金機構にする。これで、グリーンピアなどの無駄遣いに終止符が打たれました……的な、事実誤認報道が後を絶たない。真実は、社会保険庁を解体して、日本年金機構にするが、グリーンピアなどの無駄遣いを続けた厚生労働省年金局と天下り法人の年金積立金管理運用独立行政法人は、無傷でその権益を拡大し、ついに150兆円の年金積立金をその掌中に握りました---というのが事実だ。

意図的な情報操作がされているわけではなく、日本社会が「官依存マインド」に満ちていて、踏まれても蹴られても愚直に「国家」を信じる善良なる国民は、自分たちが老後の貯えとして積み上げた150兆円の年金積立金の行方など「別に知らなくてもいいよ」「きっと国がちゃんとやっているんでしょ」「いちいち心配してもキリがないよ」などと思っていたらトンデモないことになる。

年金積立金、10兆円減=マイナス額過去最大、運用損響く-厚労省

8月22日19時23分配信 時事通信

 厚生労働省は22日、2007年度の公的年金(厚生年金と国民年金)の運用報告書を発表した。それによると、将来の給付に備える積立金は同年度末現在で138兆6485億円と、1年前に比べ10兆4852億円減少した。株式などで行っている市場運用が米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題の影響を受け、大幅な損失を被ったことが響いた。積立金の減少は2年連続で、マイナス幅は自主運用がスタートした01年度以来、過去最大。

 減少した積立金のうち、市場運用でのマイナス額は5兆6692億円。このほか、財政融資資金への預託など市場運用以外からの収益などもあり、これらを相殺した運用収益額はマイナス5兆1777億円となった。さらに、年金給付のための取り崩しをした結果、積立金は10兆円以上目減りした。 

[引用終了]

たった1年間で「さらば10兆円」だ。これに加えて、与党内では「もう10兆円のアクティブ運用を」の声も漏れ聞こえている。「100年安心」をうたった2004年年金改正では、積立金の取り崩しは50年間ないことになっていたはずだが、5年もたたないうちに手をつけたことになる。

これでも、年金積立金管理運用独立行政法人がやってきたことに注目が集まらないのなら、国民主権の下に「年金再建」を行うことなど出来ないことになる。私も久しぶりに厚生労働省年金局を呼んで、現在の運用実態と今後のリスク回避策についてヒアリングをすることにしたい。


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