ネット取引経験者は全体で3割近く、株式取引経験者なら8割が経験済み

2008年08月25日 08:00

株式イメージインターネット調査会社のマイボイスコムが8月22日までに発表した調査結果によると、インターネットで株式売買(ネット取引)をした経験がある人は全体の26.1%・株式の売買経験者に限ると80.6%に達していることが明らかになった。また過去9年間の間にネット取引の経験者は約7倍に増加しており、確実にインターネットを用いた株式投資が浸透しつつあることが分かる(【発表リリース】)。

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今調査はインターネット経由で8月1日から5日の間に行われたもので、有効回答数は1万5089人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代がもっとも多く37%、ついで40代29%、50代以上18%など。

調査母体全体に対し、株式取引をしたことがあるか否かについて尋ねたところ、「現在も売買中」は21.9%・「以前していた」10.1%・「経験無し」が68.0%という結果が出た。前者二つを合わせた「株式売買経験者」は32.0%に達している。

今件も含めて過去9回行われた類似設問において、それぞれ「ネット取引」の経験者を全体(株式売買経験のある無しを問わず)に占める割合で比較したところ、1999年8月の第一回目ではわずか3.7%にしか過ぎなかったのに対し、直近の2008年8月では26.1%に達しており、実に7倍もの伸びを見せていることが分かる。

全体に占めるネット取引経験者の割合
全体に占めるネット取引経験者の割合

ただし1999年~2000年、および2003年~2006年に見せた急速な伸び率は姿を消しており、ここ数年は伸び方が鈍化する傾向にある。全体ではなく「株式売買経験者」中のネット取引経験者はすでに8割に近づいており、そろそろ飽和状態に近づいてきたのかもしれない。

株式売買経験者中、ネット取引の経験者
株式売買経験者中、ネット取引の経験者

ネット取引の利用者を増やすため、ここからさらに既存の株式売買経験者にネット取引を浸透させるのは難しそう。むしろ株式取引そのものの未経験者に、ネット取引を介して投資(株式売買)の世界にいざなう方がハードルは低いといえる。しかし市場環境が低迷している昨今では、未経験者に投資を勧めるのは難しい状況。今世紀初頭なら新興市場相場、つい数年前ならJ-REITなど不動産関連(それぞれちょうど、ネット取引経験者が大幅に増加した時期と一致する)が呼び水となりえたが、今は呼び水どころか手元の水まで枯らしかねない。

ネット取引の普及・利用者数の増加を図るには、市場そのものの安定・堅調化が求められそうだ。また、証券税制の国際水準レベルへの改善も求められよう。

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