この1年で資産減少約6割、増加はわずか1割……市場環境悪化の表れか

2008年08月25日 08:00

株式イメージインターネット調査会社のマイボイスコムが8月22日までに発表した調査結果によると、現在インターネットで株式の売買をしている人の過半数は、この1年間で元本(投資した資金)を減らしていることが明らかになった。増加した人はわずか1割強に過ぎず、市場環境がかなり悪かった様子がうかがえる(【発表リリース】)。

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今調査はインターネット経由で8月1日から5日の間に行われたもので、有効回答数は1万5089人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代がもっとも多く37%、ついで40代29%、50代以上18%など。

調査母体のうち、インターネット経由で株式売買をしたことがある人に限定し、最近1年間で投資資金はどのように変化をしたかについて尋ねたところ、過半数が「減った」と回答している。

最近1年間で投資資金はどのように変化をしたか
最近1年間で投資資金はどのように変化をしたか

特に去年の夏に市場を襲った「サブプライム・ローン暴落」から今現在にいたるまで、日本を含む海外の株式市場が軟調な状態を続けていることはすでに既知の通り。空売り(株価が下がるほど儲かる株式取引の仕組み)に長けた人はともかく、多くの一般投資家は胃を痛めているはずだ。

10人ネット投資家が居れば
うち6人が「損」をし
「儲け」ているのは
わずかに1人

実際に「大きく減少した」と答えている人は4割近くにのぼり、大きなダメージを手元の運用資金に受けていることが分かる。「少し」もあわせると実に6割近くの人がマイナスの成績。

一方で「増えた」派はわずか1割強。「大きく増加した」人は全体の2%足らずに過ぎない。単純計算になるが、「儲けた人対損した人」の割合は「1対4.62」。儲けた人が一人に対し、損した人が4.62人もいることになる。いかにこの1年間、市場環境がキツいものだったかが分かる。

この一年間の日経平均株価
この一年間の日経平均株価

市場環境は今なお不安定な状態にあり、安定に向かう兆しも見えてこない。これからさらに一段・二段と下げていくのか、ぬるま湯状態で少しずつ、だらだらと下げていくのかは不明だが、下げる感が強く、少なくとも今後数か月の範囲では大きな上げ基調は期待できない。

今しばらくはこのような「多数が損をし、儲けを出せるのは少数派」という市場環境が続くのだろう。

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