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未公開Web2.0企業、8割赤字も資金調達は順調――富士通総研調査

» 2008年08月01日 16時34分 公開
[ITmedia]
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 富士通総研は7月31日、ユーザー参加型のネットビジネスを展開しているいわゆる「Web2.0企業」のうち、未公開企業を対象にした調査の結果を発表した。調査対象の43社のうち8割以上が赤字経営だが、資金調達は順調に進んでいるという結果だ。

 調査は、2005年4月から08年1月末までに第三者割当増資をした未公開のWeb2.0企業を対象に、CEOへのインタビューなどで行った。半数以上が2005年以降に設立された企業で、設立後の平均経過年数は3年弱。経営者は30代が半数以上で、多くが大手ネット企業などで職務経験があった。

 売上高・従業員数は順調に増やしているが、黒字転換している企業は20%未満で、80%以上が赤字額を拡大している。4期目の赤字(当期損失)は1期目の約1.7倍。同社は「Web2.0ビジネスは今のところ企業の利益には結びついていないが、従業員1人当たりの損失は順調に減少しており、黒字転換できる可能性が示唆される」としている。

 資金調達は順調。平均設立経過年数3.3年で2億2400万円の調達に成功している。既に株式公開を果たしたWeb2.0企業の設立後3年目の平均調達額は1億8500万円だったといい、投資が積極化していることがうかがえる。

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 1社当たりの平均企業価値は7億円。既に株式公開したWeb2.0企業の設立3年目の平均企業価値(6億3600万円)を上回っていた。

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