◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

52年間の伏線  ~新宿コマ劇場の「借地権」に思う

2008-07-29 | 会計・株式・財務
週刊東洋経済2008.8.2号のp.18にひっそりと
「コマスタのTOB価格が高値な理由」というコラムがありました。

読んでいて結構面白かったことと、短文であることから、
全文をご紹介します。
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東宝は「新宿コマ劇場」を運営するコマ・スタジアムを完全子会社化する。
驚くのはTOB価格で、株価プレミアム4.8倍の7,400円。

“宝くじ”化した理由は、コマが簿外で所有する借地権を資産評価したため。

コマの底地は東宝所有で、コマは資産計上していない。
しかし、新宿で52年間営業したコマは借地権を所有していると評価され、
その価格は土地価格の9割に相当。
路線価を基にコマ所有の借地権を試算すると80~100億円と、
時価総額20億円を軽く上回った。
一気にコマの資産価値が高まったというわけだ。
                            (引用終わり)
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(雑感)


・このニュースに接した時、昔観たクイズ番組を思い出しました。
 最後の問題で一発大逆転。それまでの努力は何だったんだ・・・・・。
 何か、似てませんかねぇ?  


・コマのケースでは長年支えてきた株主には大きなプレゼント。
 良い意味でのビックサプライズ。



 でも、もっと前に計上できなかったんですかねぇ?



 借地権。



・コマのように、
 好立地ながら賃貸で長年店舗を出しているような企業で
 今後、借地権などを計上できるケースってあるかも知れませんね。
 (契約年数などハードルは結構高いですけど。)

 やはり、
 無形固定資産が企業価値評価の重要なテーマになっていくのでしょうか。





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