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ヤフー、CO2削減に年間2億円

» 2008年07月04日 00時00分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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 ヤフーは、同社が昨年度中に排出した二酸化炭素(CO2)をオフセットする(打ち消す)ため、グリーン電力証明書とCO2排出枠を、今年度中に約2億円分購入する。同社の井上雅博社長は「成長するネット企業でCO2削減は難しい」と話し、排出権購入などで「カーボンニュートラル」(二酸化炭素排出が実質ゼロの状態)を目指す。

 同社の昨年度の電力消費量は、オフィス分が約1000キロワット時、データセンターが約1億キロワット時。CO2排出量に換算すると約4.4万トンになるという。「製造業などと比べると排出量は少ないが、サーバの電力消費が大きい」

 排出したCO2を打ち消すため、世界各地で行われているCO2削減プロジェクトからCO2削減枠を買い取ってオフセットするほか、電力を風力やバイオマスなど自然エネルギーで発電してもらう「グリーン電力証明書」を購入する。

 購入比率は、排出枠の買い取りが10に対してグリーン電力証明書1程度になる見通し。「グリーン電力証明書は当社の排出量に見合うだけの供給量がなく、CO2排出枠よりも価格が高い」ためという。

 「本来はCO2削減を目指すべきだろう」とし、オフィスでの節電やデータセンターのエネルギー効率向上にも取り組んできたが「成長するネット企業でサーバが消費するばく大な電力を削減するのは難しい」。消費電力は今後も増える見通しだが、来年度以降もCO2排出権購入などを続け、順次オフセットしていく。

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