資産運用/資産運用をするときの鉄則

パッシブ派もアクティブ派も持ちつ持たれつ

投資スタイルに関してパッシブ派とアクティブ派は激しい論争を続けています。しかし視点を変えてみればお互いの利益は相反するスタイルがあるから有効なので実は持ちつ持たれつの関係なんです。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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投資スタイルにおける多様性

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投資スタイルの違いで運用成績を競うことは世の中のためになる!
投資信託を買って運用する人たちには、いろいろなスタイルがありますが、もっとも顕著な違いがアクティブ派VSパッシブ派です。

【関連記事】投資界の神学論争 パッシブかアクティブか

ガイドの私は、パッシブ運用も勧めますが、どちらかといえばアクティブ寄りの記事を書いています。そのため、パッシブ派の人からご批判・ご意見をいただくことがあります。

パッシブ派は、「ファンドマネージャーは市場平均を上回ることはできない!」「コストこそが大事だ!」と信じて、ノーロードの投資信託や信託報酬の安いETFを探して長期保有することに専心しています。それはとても合理的な戦略だと私は思います。

一方でアクティブ派は、市場平均を超過するファンドを求め、そのためのコストをいといません。

この二つの見解の勝負が簡単にはつかないことは、投資先進国のアメリカの現状を知れば、想像がつきます。アクティブファンドのフィデリティ社、パッシブファンドのバンガード社とどちらもたくさんのファンを集めて、預かり資産が増え続けています。

それはおのおののスタイルを信じて資産を築いている多様性の現実です。

呉越同舟、持ちつ持たれつ

私は思うのですが、この二派は競い合うこともないし、ののしり合うことも必要ないのです。

なぜならば、パッシブあってのアクティブであり、アクティブあってのパッシブだからです。この二つの投資スタイルは、実は対立どころかむしろ互恵関係あるいは共存共栄の位置にあるのではないでしょうか?

もし、すべての投資家がパッシブ一辺倒になったとき、市場のひずみやゆがみを発見できた人が一人だけアクティブ派に転向したら、たっぷりその評価の利鞘を独り占めにすることができるでしょう。

逆に、世間がアクティブ一色になってみんながヤマを張って損したり儲けたりを繰り返しているときに、パッシブに徹する人が一人だけ現われればたぶんその一人が勝つのでしょう。

だから、他人の相場観や投資ポリシーを責めたり怒ったりする必要はありません。むしろ「損をする人がいるから得する人がいて、お互い様なんだ」と考えればいいのではないでしょうか?

たぶん、どちらの派に属していても、しっかりとした信念を持てる人が、最終的には勝つのだろうと思います。幸せに生きるための資産つくりをしているのならば、人に勝つ必要などないのですけどね。

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