米国の著名投資家で「物言う株主」として知られるCarl Icahn氏は,自身のブログ「The Icahn Report」を公開した。米国時間2008年6月19日時点で,6月13日以降の7件の記事を掲載しており,最新記事は6月18日投稿の「Corporate Democracy is a Myth(企業デモクラシーは迷信だ)」。

 同ブログの目的は,企業の真のオーナーである株主に,何かを成すべきということを認識してもらうことだとしている。

 同氏は,「例外はあるものの,多数の取締役や最高経営責任者はろくな働きもしていないのに,その責任を負うこともなく,多くの場合,現実に報酬を受け取っている」と批判。これが大きな要因となって,現在,米国の多数の企業が問題に直面し,世界経済の中で競争できなくなっていると指摘した。

 同ブログでは将来的に,主にそのような企業とその欠点について論議していくという。「株主に投票の重要性を示し,草の根運動を活発化できればと期待している」(同氏)。

 同氏は現在,米Yahoo!取締役会の退陣を求めて,委任状争奪戦を仕掛けている(関連記事:投資家Icahn氏がYahoo!会長にMicrosoftとの合併を提言,委任状争奪戦へ)。Yahoo!の年次株主総会は8月1日に開催される予定。

[発表資料へ]