米IBM Corp.と東京応化工業は,CIGS(Cu,In,Ga,Se)太陽電池の製造プロセス技術と材料や装置の開発に向けて,共同で開発を進めることを明らかにした。両社は,常圧下で大面積のCIGS太陽電池モジュールを量産するプロセス技術を確立する。

 IBMの研究部門では,常温・常圧下でCIGS太陽電池を製造するプロセス技術の開発を進めており,光電変換効率15%以上の実現を目指している。このIBMの技術と,東京応化工業がLSIやFPD製造で培った塗布技術や高純度化学薬品を組み合わせて,大型基板を使ったCIGS太陽電池モジュールの新たな量産プロセスを確立する。

 常圧下での材料塗布が可能になれば,製造装置への設備投資や材料の使用量が削減できる。従来のCIGS太陽電池の製造手法では,製造時のコスト削減が課題だったという。

日経マイクロデバイスでは,2008年7月号の太陽電池チュートリアルで,CIS系太陽電池を取り上げる予定です。