知的財産権に関するコンサルティングなどを手掛けるアイ・ピー・ビー(以下,IPB)は,太陽電池事業を営む企業の技術競争力を独自指標である「出願人スコアランキング」の形にまとめた(発表資料)。IPBによれば「出願人スコア」とは,出願した特許の質と量の観点から出願人の特許力を評価するもの。

 これによると,1位はシャープ,2位はキヤノン,3位は三洋電機となった。シャープは結晶Si型や化合物型,有機型など,さまざまな太陽電池に強みを持っており,出願件数も最多。結晶Si型と有機型の2分野で出願人スコア1位を獲得したという。キヤノンは既に太陽電池事業から撤退しているものの,特にアモルファスSi型太陽電池に関して高い技術競争力が見られたとする。また,三洋電機はアモルファス型や結晶Si型に強みを持っていると評価された。

 ランキングの対象は,日本の特許庁に太陽電池関連技術を特許出願している企業,大学・研究機関,個人。1993年1月から2008年1月までに発行された公開系特許公報(約6400件)をもとにIPBが集計した。4位以下は,カネカ,京セラ,産業技術総合研究所,松下電器産業,富士フイルム,半導体エネルギー研究所,三菱重工業と続く。

この記事を英語で読む